副業として起業するために必要なこととは?~成功の秘訣まで徹底解説~

ここ数年の間に「副業」という言葉が頻繁に出てくるようになりました。
この背景には、2018年の1月に厚生労働省が「副業・兼業に関するガイドライン」を作成し、副業の禁止をなくしたことにより、自由に副業ができるようになりました。

実際、副業・兼業を行っている人は年々増加していて、2015年では533万人だったのに対して、2018年では744万人となっています。

また、副業に対する条件の異なった1000社を対象とした株式会社パーソナル総合研究所の副業調査の結果が公表されており、その結果によると、正社員の副業を既に行っている人の割合は10.9%で、正社員の41%が副業意欲を持っているとされています。

では、「副業」とは何なのでしょうか。
副業とは、本業以外の仕事で収入を得ることで、兼業やサイドビジネスと呼ばれることもあります。

代表的な例としては、

・ハンドメイド商品などを販売サイトを通じた販売サービス
・自宅の空いた部屋を使った貸し出しサービス
・休日や終業後の短期アルバイト

などが挙げられます。

副業は、本業に比べ、収入や、費やすことのできる時間が限られる一方で、たいていの場合任意のタイミングで辞めることができるという点が利点として挙げられます。

つまり、副業の魅力は自由度の高さにあるといえます。

このような「副業」の中で、大きな動きを見せているのが「起業」です。
「起業」なんて大きなことを「副業」としていいのだろうか。
このように思う人もいるかもしれませんが、これからはそれが主流になっていきます。

それでは、ここからは「副業としての起業」について様々な観点から書いていきます。

副業としての起業のメリット・デメリット


まずは、副業としての起業のメリットとデメリットについて触れていきます。

メリット

まずはメリットについてです。

  • ・自分のペースで行うことができる。
  • ・リスクを最小限に抑えることができる。
  • ・金銭面における悩みが減る。
  • ・本業とは別に知識やスキルを得ることができる。

これらのメリットが考えられます。

では順番に解説していきます。

  • ・自分のペースで行うことができる
  • これは、最初に述べた副業に伴う責任の大きさによるものです。
    よほど大きな起業を行わない限り、自分のペースで様子を見ながら進めることができます。(大きな事業を行いたい場合は、副業ではなく本業として行う方向で考えたほうがいいです)

    ・リスクを最小限に行うことができる。

    普通に起業を行う際に必要なものは何でしょうか。
    大量の資金、説得力のある事業計画書、長期の作業期間、などなどたくさんあります。

    しかし、副業レベルの起業であれば、上記に述べたようなものはなくても大丈夫です。
    副業における起業は「空いた時間」を活用し、「少ない資金」で、「気軽に」始められることに多くの人が魅力を感じているはずです。

    ・金銭面における悩みが減る。

    本業の収入だけでは生活がなかなか厳しい。
    こういった状況にあるとき、副業を行うことでお金を稼ぐことができます。

    実際に、資本主義という大きなルールのもとでビジネスをせざるを得ないため、金銭面の悩みというのは精神的に大きな負担となります。
    そのため、副業によって収入が増えれば、最初に述べた悩みによる精神的負担も軽減されます。

    そして精神的に余裕ができることで、本業へのモチベーションへと繋がります。

    ・本業とは別に知識やスキルを得ることができる。

    副業の良いところは、本業では得られない知識やスキルを習得できることにもあります。

    副業における起業は、普通の企業に比べてかなり手軽に行えると先ほど書かせていただきましたが、たとえ規模が小さくても業を起こせば起業です。

    どんな形で起業するしろ、その分野に必要最低限の知識やノウハウは必要です。
    そのため、本業に専念しているだけでは学ぶことのなかった経験を得ることができます。

    また、それは後に本業や私生活においても何か別の形で役立つ可能性を秘めています。

    デメリット

    次はデメリットについてです。

    • 最初の資金繰りがたいへん
    • 確定申告や開業届の提出など、事務処理がたいへん

    見てわかる通り、メリットに対してこれといった大きなデメリットはありません。
    同じように簡潔に解説します。

    ・最初の資金繰りがたいへん

    副業ではありますがあくまで「起業」なので、最初の手続きや資金繰りが大変です。

    周りに起業を経験した人がいなければ、独自で勉強して知識をつけていく必要があります。
    そのため、最初は経営者としての行動に不慣れなため苦戦することが多いです。

    しかし、本業の方も例外を除けば、就職して初めて学ぶことがたくさんあり、そのあたりはある程度経てば自然と慣れていきます。

    このように、ここで述べたデメリットは時間とともに行動力と作業両次第で解決されるものです。

    ・確定申告や開業届を提出しなければいけない。

    起業をするには避けては通れない道になります。
    これも、ほとんどの人が人生で初めてする煩雑な作業になるため、デメリットとして挙げられます。

    こちらも、慣れてしまえばなんてこともないので、起業を考える際は早めに取り掛かることをオススメします。

    以上が「副業としての起業」を行う際に考えられるメリットとデメリットになります。

    次に、起業するために必要な手順なのですが、以下の前提を元にこの記事では個人事業主としての企業の手順について解説します。

    起業をする際には「個人事業主として」起業するか「法人として」起業するかに分けられます。
    しかし、副業としての起業は、よほど大きな規模の事業を行おうとしないないかぎり、個人事業主としての起業を行います。

    法人として起業を行う際には、

    • 収入が増える。
    • 個人で行うよりも信頼を得られる。
    • 経費として扱える事柄が増える。
    • 2年間の消費税の納税を免除できる。

    などのメリットはあります。
     
    しかし、次のようなデメリットもあります。

    • 経営赤字に陥るリスクがある。
    • 負担が大きい。
    • 本業次第ではあるが副業がばれた際に問題になる可能性がある。
    • 廃業の際に金銭的な問題が起きる可能性がある。
    • 本業に手が回らなくなる可能性がある。

    特に、本業を行っている人が一番問題視するのは資金と時間です。
    そのため副業として起業を考える人の多くは個人としての起業を選びます。

    【個人事業主として】起業するための手順

    開業届を提出する

    起業するためには、開業届を税務署へ提出しなければいけません。

    この開業届は税務署の窓口、または国税庁のHPから得ることができます。

    開業届を提出したら最短即日、遅くても1か月で受理されます。
    また、この開業届は個人事業主を対象とした補助金を受ける際に必要となるため、提出後も保管しておきましょう。

    事業開始等申告書を提出する。

    事業開始等申告書を都道府県に提出します。
    これは事業の開始を報告するものになります。

    各都道府県、地域によって起源や条件が異なるため注意が必要です。

    申告承認申請書を提出する。

    起業すると確定申告を行う必要があります。
    確定申告には白色と青色が存在し、個人事業主としての起業には青色申告が推奨されます。

    これは、節税対策のためにも2か月以内に提出するようにしてください。

    また、申告書の記入にはある程度の知識が必要となるため、自身がなければ税理士やソフトを使用して制作することをお勧めします。

    この1~3の手順が起業のために必要な手順となります。

    副業をするためのポイント

    ここまで「副業としての起業」のメリット・デメリット、起業のために必要な手順について解説しました。

    では、実際に起業をした後に成功させるために知っておいた方が良い点や、注意したら良い点について書いていきます。

    成功させるためにすること

    具体的な目標を設定する。

    通常の企業に対して規模が小さい起業とはいえ、副業を成功させるためには具体的かつ明確な目標を設定しましょう。

    「副業としての企業」のいい点として「自分のペースでできる」というものを挙げさせていただきましたが、自分のペースでできるからこそ、決まった目標がなければ行動に移すまでに時間がかかってしまいがちです。

    そのため、目標を設定し、その目標に向かって頑張るといった形を作るようにしましょう。

    話ができる仲間を見つける。

    これも、副業のための企業に限らず起業する人全員に言えることです。
    「起業」はほとんどの人にとって初の経験のはずです。
    そのため、分からないことは必ず存在します。

    自身で解決するのも大事ですが、実際に経験した人の話ほど参考になるものはありません。
    なので、分からないことがあった時に話をすることができる仲間を作っておくとよいです。

    周りの親しい人に該当する人がいなければ、セミナーなどに参加することをお勧めします。
    そのようなイベントは同じ境遇にある人が多く参加し、同じようにその問題を解決してくれる人も参加しています。

    注意すること

    本業との兼ね合い

    これについてはすでに書かせていただきましたが、「副業としての起業」はあくまでも本業の空いた時間や休日に行っているものになります。

    そのため、本業に支障が出ない程度に力を注ぐようにしましょう。

    もし、副業を進めていくうちにそちらの方へ力を注ぎたいと思うようなことがあれば、本業をやりつつ、副業を本業へと変える準備を進めるのがよいでしょう。

    会社への確認

    これも本業とかかわってくるのですが、社会が副業を推奨する中、務めている会社や、事業所によっては副業を認めていない場合もあります。

    もし禁止されているなか、副業をしていることが発覚した場合には大きなリスクを伴うため、事前に努めている会社や事業所の規約を確認しておきましょう。

    まとめ

    今の社会では法律上で副業の禁止を解除するなど、副業が推奨されつつあります。

    副業にはアルバイトやネットを通じた通信販売など様々ありますが、中でも副業として起業を選ぶことが注目を浴びています。
    副業として起業を選ぶことには、

    • ・自分のペースで行うことができる
    • ・リスクを最小限に抑えることができる。
    • ・金銭面の悩みが減る。
    • ・本業以外で知識やスキルを習得することができる。

    などといったメリットと、

    • ・最初が大変。
    • ・確定申告や開業届を提出する必要がある。

    といったデメリットがあります。
    しかし、デメリットのどちらも慣れによって解決できるものになります。

    法人として起業する際には、資金と時間の面で大きな問題を抱えるため副業としてのメリットの多くが失われてしまう。
    そのため、副業として起業を行う場合の多くは個人事業主としての起業が選ばれます。

    個人事業主として起業するためには次の手順を踏む必要があります。

    ・開業届を提出する。
    ・事業開始等申告書を帝国する。
    ・申告承認申請書を提出する。

    これらの手順を行いさえすれば起業自体は完了です。

    起業した人は誰でも成功させたいと思うものです。
    成功させるためのコツと、失敗しないための注意点をしっかりと把握しておきましょう。

    副業の成功は、必ず大きな恩恵をもたらしてくれます。
    興味を持った方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。